割れたグラスに壊れた置物。
普通だったら人が買わないようなものばかり売る、そんなお店があるのだそうです。
グアテマラのショッピングモールに現れたそんなお店には、こんな理由がありました。
国民の約70%が月収500ドルで暮らすグアテマラでは、なかなか高額のものは売れません。それに、多くの人が質よりも値段を重視する傾向にあるのだそうです。
そこで、粘着テープやポストイットなどの文房具、そして、日用品メーカーとしておなじみの「3M」はちょっと面白いプロモーションを考えました。
3Mの製品である「Scotch Super Glue」は、壊れたものをしっかり修復できることがウリの製品。
でも、その質のよさゆえに、お値段はちょっと高め。
そんな訳で、壊れたものを売るお店「ReStore」をオープンし、そこで壊れた雑貨や小物と「Scotch Super Glue」を一緒に販売しました。
そう。すべては「Scotch Super Glue」のよさを実際に試してもらうため。
壊れた雑貨は街のお店で壊れて売れなくなったものを集めてきたのだそう。
「Scotch Super Glue」はちょっと高いけど、壊れたものをしっかり修理すればまた使うことができる。
大切なものも捨てなくて、そして、新たに購入しなくてよくなるのですね。
期間限定で出現したこちらの店舗には、約1万人の人が足を運び、なんと「Scotch Super Glue」の売り上げも5%ほど伸びたのだとか。
発想を変えれば、人々の心も変わってゆくのかもしれません。