スウェーデン南部スモーランド地方(Småland)の郷土料理である、コケモモジャム添えのミートボール。世界最大級の家具・雑貨チェーンのイケアを通じて日本にも広く知られるようになりました。
そんなイケアの看板メニューである“ミートボール”に、2015年後半、新たな仲間が加わります。
そのひとつが、ピラフ状のライスにのった「ベジタブルボール」。ミートボールに比べ、ライトな食感が特徴です。
トマトとほうれん草のソースが食欲をそそる、この洋風どんぶりスタイルは、日本でも人気が高まりそうですね。
そして、もうひとつの新メニューが「チキンボール」です。
マスタードのほどよい酸味が効いたグレービーソースは、さっぱりとしたテイスト。紫キャベツのパープルと芽キャベツのグリーンが、チキンボールを彩りよく引き立てています。
このように、イケアレストランでは、1960年の運営開始以来、定期的にメニューを見直し、安価でおいしいスウェーデン料理を通じて、スウェーデンの食文化を世界に発信してきました。
そして、食にまつわるイケアの取り組みは、さらに「スウェーデン・フードマーケット」へと拡張。
イケアストアでは、本格的なスウェーデンの味を家庭でも楽しめるよう、イケアレストランで提供されているミートボール類やスモークサーモンのほか、ソース、調味料、パン、パスタ、お菓子、ワインやビールなど、多種多様な食品・飲料が、手ごろな価格で販売されています。
フードだけじゃない、カスタム式のキッチンにも注目
「より快適な毎日を、より多くの方々に(Create a better everyday life for the many people)」をビジョンに掲げるイケアは、近年、“食を中心とする毎日の暮らし”に着目し、キッチンスペースにも、イケアスタイルを応用しようと取り組んでいます。
節水機能を備えたキッチン混合栓は、日常生活に違和感を与えることなく、水の消費量を節約できるアイテム。環境負荷に配慮した習慣を、個々のライフスタイルに、自然と取り入れられるようになっています。
また、イケアでは、収納ソリューション「BESTÅ(ベストー)」に代表されるように、空間のサイズやユーザーの好み、ニーズに合わせて、自由に組み合わせたり、カスタマイズできる、フレキシブルなソリューションを、いくつも提供してきました。
現在、家具の分野を中心に培ってきたイケアのノウハウを、キッチンにも活用しはじめています。
2015年6月、キッチンシステム「METOD(メトード キッチン)」が新発売されました。
色やサイズ、デザインが限定されがちな従来のシステムキッチンに比べてシンク、水栓から、キャビネット、棚、扉、取っ手にいたるまで、ニーズや好みに応じて自由に選び、自分らしいキッチンスペースをつくることができるのが特徴です。
イケアにフローズンヨーグルトが登場
さて、お買い物が一段落したら、FIKA(フィーカ ※スウェーデン語で「お茶の時間」の意味)で、くつろぎのひとときを。
ホットドックやシナモンロール、ソフトクリームといった定番メニューに加えて、カロリー控えめでさっぱりとした口当たりのフローズンヨーグルトも、近々仲間入りする予定です。
ソースやグラノーラ、フルーツなどをトッピングすると、さらに食感や風味が楽しめます。
食にまつわる楽しみやアイデアを次々と発信するイケアを、Smaklig måltid!(どうぞ召し上がれ!)
今回ルーミーでは、イケアからオファーをいただき、スウェーデン南部にあるイケアの故郷、エルムフルト(Älmhult)を訪れました。
エルムフルトの他に、ストックホルムやマルメなど、スウェーデンの都市についても紹介していくのでお楽しみに。
Sweden Trip Diary
#ストックホルム
・深い青と輝く光…ストックホルムってどんな街?
・360度、見渡す限り本のパノラマが広がる図書館に行ってみたよ
・“世界一長い美術館”、ストックホルムの地下鉄アートがすごい#マルメ
・コンパクトシティ「マルメ」には、心地いい日常があったんだ
・マルメの穏やかな日常とサードウェーブコーヒー#イケアタウン探訪記
・イケアが生まれたスウェーデンの小さな村、知ってる?
・マッチ売りから世界の家具王へ…イケアの原点を探ってみたよ
・巨大な階段は、イノベーションが生まれる、みんなの「たまり場」
・みんなに安心して使ってもらいたいから、イケアのテストは厳しいんだ
・知ってほしい、イケアが大切にしている5つのこと
・ミカエルさん、教えてください「イケアのお宅訪問ってなに?」
・ベトナムのバンブーとスウェーデンデザイナーがコラボしたよ
Photographed by Magnus Glans, Aya Nakashima and Yukiko Matsuoka
Illustrated by Mai Kurosaka