前回ご紹介した印象派に続き、キーワードから美術を知って楽しむシリーズです。

今回の舞台はイタリア。芸術の黄金時代、ルネサンスについて見ていきましょう。



ルネサンスは当時の文化運動を指す言葉として使われ、14世紀から16世紀にかけてヨーロッパ中に広まりました。その発祥地となったのはイタリアの都市、フィレンツェ。十字軍の影響で儲かっていたので、芸術に力を入れることができたのです。

ところで、ルネサンスというフランス語は、日本語で「再生」という意味。一体何が再生したのだと思いますか?

1つめは人間。それまで神様中心の禁欲的な生活を送っていた人々が、人生の喜びや肉体美を表現するようになったんです。

それを表現するためにお手本としたのが、2つめの再生、ギリシャ・ローマ文化でした。

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ルネサンスは建築から始まりました。その代表例としてよく挙げられるのがこちらのフィレンツェで一番目立つ建物「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂」です。

フィリッポ・ブルネレスキという建築家がこの茶色いドームを設計しました。ドームは、ローマ時代のパンテオンという神殿の屋根と同じ構造で作られています。フィレンツェにいる間、ずっと目にすることになるので、このドームの曲線は夢に出てきますよ。

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ルネサンスといえばこの絵を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。サンドロ・ボッティチェッリの『ヴィーナスの誕生』です。ギリシア神話が題材とされるのは、中世ではありえないことでした。なぜなら絵を注文していたのはキリスト教会だったから。

お金持ちの一般人が出てきて、注文してくれるからこそ、異教徒の俗っぽい絵も描けるようになったんですね。

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待ってました、レオナルド・ダ・ヴィンチの『モナリザ』。彼は科学者でもあった天才です。この絵の中でも、遠近法やら輪郭のぼかしやら、色々な計算がされているそうですよ。

ところでこの絵のモデルはフィレンツェの商人の奥さん、リサ・デル・ジョコンド。こうやって一般人が自分の絵を注文するようになったのも、ルネサンスが始まったことの証です。お金の力は時代を変えるんですね。

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これはミケランジェロ・ブオナローティの「ダビデ像」。堂々としていて強そう。すごく大きい像ですよ。

ミケランジェロも万能人で、何でもできたのですが、とりわけ彫刻が得意でした。人体解剖もやっていたため、筋肉の知識が豊富で、マッチョな人物像が多いです。人間の強さと美しさを表しています。

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レオナルドとミケランジェロに並び、3大巨匠と呼ばれるのはこの人、ラファエロ・サンティ。聖母の画家と呼ばれ、赤ちゃんのキリストとそのお母さん、マリアの絵を多く描きました。肌がつやつやで目が優しくて、癒される絵が多いですよ。

ラファエロ自身、美形で性格もよかったので、誰からも愛されたようです。



画像と本物の作品とでは全然パワーが違うので、いつかは気に入った作品に会いに行って、生きる喜びにあふれているルネサンス芸術の魅力を実感してみるのはいかがでしょう。

これからも知ってるようで知らない美術について、一緒に見ていきましょう。

参考:『鑑賞のための西洋美術史入門』早坂優子著。カラーで見やすいのが気に入っています。美術史を通して解説してある、気軽な入門書。

さらに詳しく知りたい方向け:『イタリア・ルネサンス』澤井繁夫著。美術だけでなく、ルネサンス時代以外の文化についても書いてある新書です。


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