ゴールデンウィークのこの時期、京都ではいくつかのアートのイベントが開催されています。
5月10日(日)まで開催中の、日本では数少ない国際写真フェスティバル「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」、世界的な現代アートの祭典である「京都国際現代芸術祭2015:PARASOPHIA」。5月17日(日)まで開催中の、銭湯がアートの舞台となる「京都銭湯芸術祭二〇一五」……。
実際の京都ではどのようにアートイベントが開催されているのかと非常に気になり、京都まで足を運ぶことにしました。
一回目のレポートは、京都の街中を中心に行われている「KYOTOGRAPHIE」へ。私は、会場でもらった地図を頼りに、てくてくと歩いて回りました。
こちらがその地図です。
京都市内の地図とギャラリーの詳細が書いてあります。この地図のおかげで、迷うことなく歩くことができました。
まずは、烏丸御池近くにある「嶋臺(しまだい)ギャラリー」へ。明治16年(1883年)に建築されたこの建物は、伝統的町家建築の最高峰といわれるそうです。
赤いKYOTOGRAPHIEのフラッグに、期待が高まります。
ギャラリー内では、モダン・ジャズの名門レーベル「ブルーノート・レコード」と、ライブやレコーディングを撮影したフランシス・ウルフの写真が展示されています。靴を脱いで室内に入り、複数の部屋に飾られた写真やレコードを見て廻ります。
室内には、伝統的な日本式の庭もあります。
お次は、「ギャラリー素形」へ歩いて行きます。こちらは「然花抄院(ぜんかしょういん)」という素敵なお菓子屋さんの後ろにあるギャラリーです。
こちらの建物も古い建物ですが、ギャラリー部分はモダンなデザインです。ここでは、韓国のノ・スンテクの写真が飾られています。白い壁にモノクロの写真が映える空間構成となっていますね。
ちょっとひと休みできるようなスペースもあります。
次の写真の中央にある赤いフラッグ。こちらを目印にギャラリーを見つけていくので、視界にフラッグが見えると嬉しくなります。
ちなみに、私の他にも「KYOTOGRAPHIE」を歩いて回っている人がいて、道順が同じためか、いろいろなギャラリーで会ったりしました。知らない人と「また会いましたね」と挨拶を交わしたりして……、こういったリアルなコミュニケーションもとても楽しかったです。
こちらの「誉田屋源兵衛 黒藏(こんだやごんべい くろぐら)では、マルク・リブーの1958年にアラスカで撮影されたモノクロの写真が展示されています。
旅の途中で出会った人や風景を独自の視点で捉えています。
「KYOTOGRAPHIE」は、町家の展示ばかりではありません。こちらは、祇園にある「ASPHODEL(アスフォデル)」 。ドイツ人写真家のオリバー・ジーバーの写真です。世界中の若者のポートレートが中心、日本のアンダーグラウンドシーンのポートレートも多数あります。
次は、今夏にパスザバトン京都祇園店になるという祇園新橋伝統的建造物へ。祇園の川沿いにあり、とても風情のある建物です。
畳の室内には、大きな竹がそのまま飾られていました。
こちらでは、人類学者、登山家、写真家として活躍したイタリア人のフォスコ・マライーニ(1912~2004)の写真が展示されています。1954年に能登半島の島々で撮影された「海女の島」という、素潜り漁を行う海女たちの写真です。のびのびと裸で泳ぐ海女の姿が美しかったです。
残念ながら、この日は時間切れでKYOTOGRAPHIEの全ての展示を見て回ることができませんでした。レンタル自転車で回るなど効率よく動くのがオススメです。
それでは次は、「PARASOPHIA:京都国際現代芸術祭」のレポートをします。お楽しみに!