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アメリカ国内でも特に曇りと雨の続く秋冬で知られるポートランドとシアトルですが、この2つの街は市民一人あたりの読書量の多さで毎年全米トップを競い合う仲でもあります。特にポートランドでその読書量の多さに一役買っているのが、今回紹介するPowell’s Booksです。

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ポートランド市内のDowntownと高級ショップの立ち並ぶPearl Districtのちょうど中間に位置するPowell’sの旗艦店は、街の1ブロックを丸ごと使った建物が圧巻のインディペンデント系書店です。

公式ウェブサイトによると、在庫は100万冊超、扱っているジャンルは3500にも及ぶなど、図書館も顔負けの規模を誇っています。Powell’sはこのロケーションの他にも空港を含めて5つの店舗があり、ポートランド市民なら必ず一度は足を運んだことのある書店といえます。

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2014年後半には新しいロビー/グリーン・ルームと、それまで別の建物にあった専門書部門が本店に合併するなど大掛かりな改装工事が行われ、ますます魅力的な本屋として生まれ変わりました。Powell’sは観光客が訪れるスポットとしても有名で、時間や曜日を問わず、常にたくさんの人が本を選んでいる光景を見ることが出来ます。

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店内は大まかなジャンルによって色分けがされていますが、相次ぐ建て増しなどによってかなり入り組んだ構造になっており、初めて訪れる人たちにはまるで迷路のような印象を与えることがあります。ポートランド在住中に通いつめていたぼくですら、未だに把握していないコーナーがあったりします。

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Powell’sの大きな特徴の一つは、新書と古本が区別なく書架に並べてあるところ。これは1980年前後に始まった試みで、当時はかなり珍しいアイディアだったそうです。アメリカでは新書が$25(3000円)程度するのが普通なので、日本の文庫本に相当するペーパーバックや古本が安く手に入るのはとても助かります。

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Powell’sが扱うのは本だけではありません。Powell’sオリジナルのグッズをはじめ、いかにもポートランドらしい小物やおみやげも揃えてあり、その中には以前紹介した33 Booksのジャーナルも全種類、手に入れることができます。

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以前働いていたオフィスがPowell’sの向かいということもあって、毎日のように立ち寄っていた本屋ですが、週末に訪れた今回も思わず3冊ほど買ってしまいました。これから頑張って読書の時間を作りたいと思います。

[Powell’s Books]

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