六本木の東京ミッドタウン内にある21_21 DESIGN SIGHT で、 6月19日(金)より「動きのカガク展」が開催されます。
動きをデザインすることを「モーションデザイン」と言います。
犬型ロボットの『AIBO』の滑らかな動き方も「モーションデザイン」によって作り出されています。その技術は、車両制御システムや地図アプリケーション、通信技術やSNSの普及など、私たちの身近な日常に深く関わっています。
今回の展示は、「モーションデザイン」による先端技術の表現を生かし、体験型の展示が多数並びます。
展覧会ディレクター は、企業CMや大河ドラマオープニング映像などで国内外から注目を集める菱川勢一(ひしかわ・せいいち)氏です。
菱川氏は映像ディレクターやアートディレクターとして活躍し、2011年にCM監督を務めたdocomoの「森の木琴」が、カンヌライオンズ三冠を受賞しています。
彼は展覧会についてこう語っています。
「この展覧会の「動き」というテーマの中には、「重力」「慣性」「波長」といった、デジタル社会においてもまだ完全に解明されていない現象への想像力を込めました。
情報が溢れている現代だからこそ、自然科学だけではなく文化や経済といった人間の営みまでを「動き」という視点で横断的に捉えなおす機会になればと考えています」
展示では、世界的に知られるメディアアーティストのジモウン氏の作品が展示されます。
下の写真は、積み上げられた段ボールに、小さなボールの付いたモーターが内包されており、揺れながら音を立てる作品です。
今回は、21_21 DESIGN SIGHTの会場に合わせた新作が発表される予定です。
photo by Elise Fournier
ニルズ・フェルカー氏による日本初公開の作品もあります。
潮の動きに合わせるようプログラミングされたファンを使い、波のように伸縮し呼吸するような優雅な動きを見せてくれます。
他にも、クワクボリョウタ氏の大規模な「LOST」シリーズの新作、佐藤雅彦氏と桐山孝司氏によるユークリッドは、脳と体を結びつける新感覚の体験型作品を発表する予定です。
新進気鋭の若手作家や学生、企業とのコラボレーションによる多彩な“動く”作品も紹介され、ワークショップも開催されます。
アートとデザイン、私たちの日常との関わりについて、「動き」を通して体感できる展覧会となりそうですね。
会期:2015年6月19日(金)~9月27日(日)
休館日:火曜日(9月22日は開館)
開館時間:10:00~19:00(入場は18:30まで)
会場:21_21 DESIGN SIGHT(東京ミッドタウン・ガーデン内)
住所:港区赤坂9-7-6
入場料:一般1,100円、大学生800円、高校生500円、中学生以下無料
【参加作家】
アトリエオモヤ、生永麻衣+安住仁史、菅野 創+やんツー、岸 遼、クワクボリョウタ、ジモウン、鈴木太朗、パンタグラフ、ニルズ・フェルカー、沼倉真理、ユークリッド(佐藤雅彦+桐山孝司)、ほか