「名産品」といえば、地域でずっと作られている、昔懐かしい商品を思い浮かべる人が多いのでは。
全国的によく知られているアイテムはおみやげの定番になっていますが、「地域だけの隠れた名産品」になっているモノもたくさんあります。
そんな地方の名産品を、クリエイターたちの手によってリモデル・リデザインするプロジェクトがあることをご存じですか?
「Roooots 名産品リデザインプロジェクト」は、3年に一度開催される国際芸術祭「大地の芸術祭 越後妻有トリエンナーレ」をきっかけに、地方の名産品と若手クリエイターがコラボし、地域活性につなげるプロジェクトとしてスタートしました。
現在では、28点のRooootsアイテムが誕生し、なんと売上が20倍に増えたものもあります。
いくつかアイテムをご紹介しましょう。
越後妻有の大豆を使用して、丁寧に焙煎された豆のお菓子です。パッケージには、丸っこい大豆のマークが刻まれています。
「塩豆」はシンプルな塩味でおつまみにピッタリ。砂糖をまぶした「いなか豆」は生姜風味で香ばしい味わいです。
「ユートピア」の文字のカタチになったおから入りクッキー。フランスのアーティスト、ジャンミッシェルアルベローラによるデザインです。
小さなお子さんと並べながら食べたら楽しそうですね。
蕎麦のおいしさを伝えるために「こし」のありそうな文字で商品名を書き、麺の微妙な縮れ具合を文字の輪郭を表したそうです。
白色と墨色だけでデザインされているので、シンプルな印象です。
どのアイテムも、地域が元気になる新しい名産品です。この魅力を伝えようと、伊勢丹新宿店本館地下1階=シェフズセレクションで、4月14日(火)まで期間限定のイベントが開催中です。
今回の仕掛け人である牧さんは、イベントへの想いをこのように語っています。
「2015年4月の伊勢丹新宿店・食品フロアは『里山未来フード』のテーマでショップづくりをしています。
人と自然との共生や、日本各地で脈々と受け継がれてきた文化を取り上げよう、と私自身いろいろとリサーチした結果、このRooootsプロジェクトで生まれた越後妻有の名産品たちに出会いました。
もともと越後妻有で愛されてきた名産品という確固たる商品特徴がありながら、見た瞬間、心に強く響くデザイン。
これはぜひ多くのお客さまにも知っていただきたいと思いました」
長年愛されている名産品が、若手クリエイターの手によって、新たなデザインに生まれ変わる。
リデザインをきっかけに、商品の存在を知らなかった若者や海外にも、アイテムの魅力が伝わりはじめています。
心にぐっと響く名産品に出会いに、ちょっと出かけてみませんか?
期間:4月8日(水)~14日(火)10:30~20:00
会場:伊勢丹新宿店本館地下1階=シェフズセレクション
※記事で紹介している商品のうち「妻有そば」のみ、イベントでお取り扱いされています。