《進化的トレーニング(堀川——不安は消滅する》2014/2015 ビデオ・オーディオ・インスタレーション 京都・堀川団地の一室での2つのプロジェクション(ひとつは布団へ、ひとつは天井へ)3分37秒、12分20秒(共にループ)サウンド:アンダース・グッギスベルグ

京都市内の各所で3月7日(土)から開催されている「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」。5月10日(日)までの開催なので、残り少なくなってきましたね。

無料で見ることが可能な展示も多数あり、京都の街なかを散策がてら楽しむことができるイベントです。ゴールデンウィークに京都に行く機会がある人は、ちらりと立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」は、京都で初となる現代美術の国際的な祭典です。日本も含め世界中の21の国と地域から映像、写真、インスタレーションなどおよそ40組のアーティストが参加します。

メイン開場となるのは、日本で2番目に古い美術館である「京都市美術館」と重要文化財である「京都府京都文化博物館」です。どちらも、趣があり非常に素晴らしい建物です。

代表的な作品をいくつか見てみましょう。



雑誌など既存のメディアに言葉や絵を上書きしたドローイングやコラージュなどを制作するブラジルのグシュタヴォ・シュペリジョン(Gustavo Speridião)氏の作品です。

今回は、アメリカのグラフ誌『LIFE』の1936年創刊時から20世紀後半の608ページにおよぶ膨大な記念写真集『The Great LIFE Photographers』に、らくがきのような言葉や絵を上書きして作られた《The Great Art History》を展示します。

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グシュタヴォ・シュペリジョン《素晴らしき美術史》2005–15(部分)



こちらは、美術史上の名画の人物や有名な映画女優、20世紀の歴史を動かした人物などに扮装する「自画像的」な写真作品を一貫して制作する森村泰昌氏の作品です。

今回は、閉館後のプラド美術館で、ベラスケスのミステリアスな名作《ラス・メニーナス》が飾られている部屋を舞台にした作品を出品します。

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森村泰昌《侍女たちは夜に甦るV:遠くの光に導かれ闇に目覚めよ》2013 ゼラチンシルバープリント



オランダ生まれ、ベルギーのブリュッセルを拠点に活動するヘトヴィヒ・フーベン氏は、レクチャーやパフォーマンスという表現スタイルを用いながら、美術作品に係わる約束事などの関係性を解体していくプロセス自体を作品化しています。

今回展示される映像作品は、彫刻になる以前の不定形なオブジェ「It」と、作者、作者の視線と手、作品についての説明的な語りなどの美術作品を成立させる諸要素との間を媒介し関係付ける役割を、粘土で作った作家自身の手の複製に演じさせています。

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ヘトヴィヒ・フーベン《手と目、そしてIt》2013 レクチャー/パフォーマンスのビデオ 映像からのスチル ビデオ:バス・シェーファース 提供:ギャラリー・フォンス・ヴェルタース



アメリカのリサ・アン・アワーバック氏の巨大な「アメリカン・メガジン」シリーズは、定期的に二人がかりでページがめくられます。

こちらの作品以外にも、大垣書店烏丸三条店のショーウィンドーには《Take This Knitting Machine and Shove It》[この織機を持って失せろ]という写真作品を展示しています。

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《アメリカン・メガジン#1》2013 インクジェット、紙



90年代半ばから写真・映像作品を発表するやなぎみわ氏。ヨコハマトリエンナーレ2014では、中上健次の『日輪の翼』を舞台化するための移動舞台車を発表しました。

今回は、その『日輪の翼』を演劇化するプロセスのすべてを、「ステージ・トレーラー・プロジェクト」として展開します。

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やなぎみわ《『日輪の翼』上演のための移動舞台車》2014 写真:沈昭良



京都で現代アートのイベントが開かれるのはとても珍しく貴重な機会です。現代アートを難しく考えずに、まずは体感してみて下さいね!

[PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015]
会期:2015年3月7日(土)~5月10日(日)
休場日:月曜日(ただし、5月4日は開場 ※京都府京都文化博物館のみ4月27日は開場)
会場:京都市美術館、京都府京都文化博物館、京都芸術センター、堀川団地、鴨川デルタ、河原町塩小路周辺、大垣書店烏丸三条店
当日券:一般1,800円、大学生または70歳以上1,200円
※京都府京都文化博物館フィルムシアターで、PARASOPHIAシネマプログラムを何度でも鑑賞可。(チケット要提示)

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