日本の絵画を考える vol.1」の続きとなる今回は「日本画のハードコア」と題された意欲的な展覧会をご紹介いたします。

この展覧会は日本近現代美術史を専門とする小金沢智氏が企画して、大学で日本画を専攻し、現在様々なアプローチで活躍している6名の作家を紹介しています。

普段僕らは普通に「日本画」って言っていますが、そもそも日本画とはどんな絵画なのでしょう? フランス画とかイタリア画とかドイツ画とか聞いたこと無いですよね。

企画文から抜粋すると

『そもそも、国名を冠したこの奇妙な絵画の一ジャンルは、日本が開国して西洋絵画の技法が導入された明治時代、西洋画に対して名づけられた。廃藩置県を行った明治政府が地方統治を一元化したように、日本画はそれまでの国内の諸流派をいわば統合するかのようにして、同時に西洋絵画の技法も取り入れることで、西洋の文脈に乗っ取った絵画を作り上げようとしたのである』

とあります。

「作り上げようとした」? 僕らが思い描いている伝統工芸的なイメージとは違って聞こえますね。とても挑戦的な雰囲気がします。

下の間島さんの作品からは空間に挑んでいる迫力が伝わってきます。

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「間島秀徳展recent works」2013年、ギャラリーKでのインスタレーション 撮影:飯村昭彦

岩田壮平《雪月花時最憶君~花泥棒》2000×10000mm、2014年

岩田壮平《雪月花時最憶君~花泥棒》2000×10000mm、2014年

こちらの岩田さんの作品、不思議なモチーフと構図です。

企画者の小金沢さんが考える「現代の日本画の継承者」は

『ドメスティックでありながらも自閉的ではなく、伝統主義者というよりはアヴァンギャルドであり、近代に作られた日本画の制度とその歴史的過程でリミックスされ続けている主題と技法に対する批評的まなざしを持つ』

そんな作家だそうです。

大浦雅臣《創世機》(三彩紙に岩絵具・墨・箔・泥・樹脂膠、2250×3000mm、2010年)、瑞聖寺ZAPギャラリーでの展示風景

大浦雅臣《創世機》(三彩紙に岩絵具・墨・箔・泥・樹脂膠、2250×3000mm、2010年)
瑞聖寺ZAPギャラリーでの展示風景

この大浦さんの作品は、僕が思っていた日本画の印象を一新してくれた作品です。

蝦原由紀(加藤由紀)《ヤヌス》鳥の子紙に胡粉・箔・岩絵具・ダーマトグラフ、1620×1620mm、2014年

蝦原由紀(加藤由紀)《ヤヌス》鳥の子紙に胡粉・箔・岩絵具・ダーマトグラフ
1620×1620mm、2014年

田中武《夜妄(十六恥漢図シリーズ)》土佐麻紙に水干絵具・墨・アクリル絵具、1940×1300mm、2013年、高橋コレクション蔵

田中武《夜妄(十六恥漢図シリーズ)》土佐麻紙に水干絵具・墨・アクリル絵具
1940×1300mm、2013年、高橋コレクション蔵

蝦原さん、田中さんの作品は何の違和感もなく現代の香りがします。

中村ケンゴ《自分以外》パネルに和紙、岩絵具、顔料、アクリル、樹脂膠、1455×1455mm、2014年

中村ケンゴ《自分以外》パネルに和紙、岩絵具、顔料、アクリル、樹脂膠、1455×1455mm、2014年

中村さんの作品からはポップやストリートなど、およそ日本画らしくない印象が飛び込んできます。

是非日本画のハードコア=核心に触れてみてはいかがでしょうか?

※出品作品は本展用の新作のため、掲載画像が出品作品と異なる場合があります。

[ギグメンタ2015 日本画のハードコア]
出品作家:岩田壮平、蝦原由紀(加藤由紀)、大浦雅臣、田中武、中村ケンゴ、間島秀徳
企画:小金沢智
会場:The Artcomplex Center of Tokyo 2階 ACT5
会期:2015年4月7日(火)- 4月12日(日)
開廊時間:11:00 – 20:00(最終日は18:00まで)
休廊日:会期中無休
住所:〒160-0015 東京都新宿区大京町12-9
主催:美学校・ギグメンタ実行委員会
協力:The Artcomplex Center of Tokyo

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