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「では、この町を舞台にした映画を作りませんか?」(折小野さん)

「映画、作れるんですか?」(筆者)

「昔、自主映画を撮っていたんです。」(折小野さん)

昨年の春、わたしの暮らす山崎地域(京都府乙訓郡大山崎町と大阪府三島郡島本町付近)の住民たちが集まって、みんなで何かできないかと話し合っていたときのことでした。

参加者のひとりで、山崎観光案内所というサイトを個人で運営されている折小野和広さんの一言から、すべてははじまりました。

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その場に集まっていたみんなの想いは、『まちのこし』。

山崎という土地には、天王山と河川が織りなす豊かな自然、美術館やウィスキー蒸溜所、千利休の茶室が培った深い文化が根差しています。2年半前に東京から移住したわたしは、その魅力に圧倒されました。

しかし、住民となってこの土地に暮らしてみると、これらの魅力は「残そうと思って努力しないと残らないもの」なのだということを気づかされました。

宅地開発による景観の変化などが原因ですが、山崎地域は二つの府にまたがっているため、地域全体に対して行政にできることには限界があるという現実も知ったのです。

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なんとかこの地域の魅力をのこしていきたい。

そう感じていた住民たちの想いが動き出し、「oYamazakiまちのこしプロジェクト」が発足、具体的に何ができるかを考えていたのです。

そんなときに出たアイデアが映画制作でした。

映画として記録(のこ)し、観た人の心にも残るような作品を作れば、それは『まちのこし』の一つの形になりうる。

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「でも、ここにいるみんな、映画なんて撮ったことありませんけど、こんなメンバーで大丈夫ですか?」

「素晴らしいロケ地があるし、実はあたためていたシナリオもあります。あとは機材さえあれば、映画は作れます。」

悩んでたってはじまらない。メンバーの気持ちは固まりました。

「自分たちの手でこの町を舞台にした映画を作ろう。」

そして、このとき同時に決めたことがひとつ。

「わたしたちは素人。だけど、それを言い訳にしてつまらない映画を作っても意味がない。誰が観ても見ごたえのある作品を作ろう。」

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こうして始まった映画制作。でも、なんといっても制作費に充てるお金がありません。

そこでまずはメンバーの負担でカメラなど最低限の機材を購入し予告編映像を制作、それを使って募金を集める作戦を立てました。

スタッフも素人なら、出演者も素人。実はわたしが主演しています! でも、監督・脚本の折小野さんを中心に、それぞれの役割を丁寧にこなし、なんとか予告編を完成させました。

映画のタイトルは『家路 on the way home』。

意識を失ったまま目覚めない息子を助けるために、侵入が禁止されている禁断の町へ向かう男の物語です。

この予告編をインターネットで公開、町のイベントでも上映し、少しずつ募金を集めました。加えて、インターネットで予告編を見た近隣地域に住む映画部の学生が、撮影の手伝いを申し出てくれました。

そして、なんとか映画本編の撮影がスタート。

やる気はあっても時間が合わず、学業や仕事の合間を使って、撮影は本当に少しずつ進んでいきました。

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しかし、撮影開始から半年ほどが経ち、シーンの半分以上が撮り終わったころ、あらためて資金不足の問題が浮上します。

より質の高い映画を完成させるためには、機材の追加購入や撮影場所のレンタル料が必要です。それに、完成後には公開場所の確保や宣伝活動も必要になります。

そこでわたしたちが次なる資金調達方法として考えたのが、クラウドファンディングでした。

山崎住民の方に加え、山崎出身の方々、山崎に観光に来たことのある方々、また、わたしたちの想いに共感してくださる方々から広く支援を募ろうと決めたのです。

クラウドファンディングのプラットフォームには、ルーミーキュレーターとしてもおなじみのMakuake(マクアケ)を活用し、3月20日よりファンディングをスタートしました。

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サポーターとなってくれた方へのリターンには、山崎の特産品やロケ地ツアーに加え、メンバーの様々な職業技能を活かした魅力的なものを揃えました。

たとえば、地域のコミュニティーペーパーを制作する大山崎リトルプレイスが、サポーターの仕事や暮らしを取材し図鑑を作ってくれるリターンや、記事の冒頭で紹介した山崎観光案内所サイトへの広告掲載、山崎在住ミュージシャン中村佳穂さんによる映画のオリジナル主題歌CDなどです。

ファンディング期間は4月28日(火)までです。どうか一度クラウドファンディングページを訪れてみてください。

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地域の問題は複雑で、様々な要素が絡み合っています。映画を撮ることでこれらの問題が解決するとは思っていません。

だけど、大人たちが本気で町を楽しんでいる地域って、すごく魅力的だと思いませんか?

ワクワクはきっと地域全体へ、そして地域の外へと広がっていくと思うのです。

そしてそのワクワクが『まちのこし』につながると信じ、わたしたちは活動を続けていきたいと思います。

『まちおこし』より『まちのこし』。山崎の地域住民でつくる本格映画を完成させたい!Makuake
oYamazakiまちのこしプロジェクト
映画『家路 on the way home』

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