現在Gallery OUT of PLACE TOKIOで「Real/Red 老婦人の庭」を開催中の関智生さんは、長いイギリスでの生活を終え帰国後の2004年から「赤い絵」に取り組んでいます。

帰国直後に自宅付近で見たアジアの植生の風景に感銘を受け、それまでイギリスで学んできたコンセプト重視の制作スタイルから一転、風景を目の前に画板を用い、絵を描き始めました。

植物の持つ強い生命力と、生き生きとした緑を敢えて補色の赤い色を使って描くのは、イギリスで学んできた、まずコンセプトありきの影響もあったのです。

近年では関さん自身が多大な影響を受けた日本南画とキュビズムの手法を大胆に取り入れることによって、観賞者が近づくと抽象絵画のようであり、一定の距離を取ると美しい光景が観えてくる絵画が完成しつつあります。

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欧米の絵画と日本(アジア)の絵画の大きな違いは、その対象物を光と影で捉えるのか、それとも輪郭線で形をなぞるのか?と言う部分にあるのではないでしょうか。そこに遠近感(手前や奥)の考え方の違いが加わり、表現の仕方に大きな差がでます。

そのどちらが良くて、どちらが悪い、という様なことではありません。それぞれの良さや特徴を大胆に取り込んでみよう!というのが関さんの考え方です。

彼の作品はOHP(オーバーヘッドプロジェクター)を使いキャンバスに映像(光)としての風景を再現し、それをなぞりながら形に変換し、塗り絵やパズルのように絵を完成させていきます。

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上記の展示の距離感では、植生の光景が見えてきます。

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しかし作品のディティールと側面を見てみると、キャンバス地をそのまま余白として残した部分や点描、塗りと言った複合的な手法がみて取れます。

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こちらは実際の風景を目の前にして描かれたドローイング。伸びやかな線が植生の迫力を余すところなく伝えていますが、ペインティング作品に通ずる点描や塗りの表現も存在します。

是非、実物の岩絵具(カドミウムレッド)の艶かしいザラつきや、寄り引きで観え方が変わる関智生さんの絵画を楽しんでください。

[関智生  -Real/Red 老婦人の庭-]
会場:Gallery OUT of PLACE
会期:2015年3月6日(金)- 4月5日(日)
開廊時間:12:00 – 19:00
休廊日:月・火・水曜日
住所:東京都千代田区外神田6-11-14 3331 Arts Chiyoda 207号室

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