自転車のフレームにはアルミやクロモリといった素材が使われることが多いですが、最近では海外などで木製フレームのプロトタイプが発表されることも多くなっています。
こうした木の自転車が一般的になる日も、そう遠くないのかもしれません。
このほどアムステルダムを拠点に活動するデザイナーPaul Timmer氏も、木で作られたシングルスピードタイプの自転車を発表しました。
アムステルダムのあるオランダといえば、言わずと知れた自転車大国。
Timmer氏自身も、本格的なレースにも参加するほどの大の自転車好き。そうした情熱とこれまでの木製自転車への物足りなさ・批評が、このThe Wooden Bikeを生み出しました。
フレームには既製品のパーツは使われておらず、1から木で製作したそうです。木とはいっても、ベニヤや合板もなし。
こだわりは前輪の軸を固定するフォーク部分。ハンドル部分まで木が真っ直ぐに伸びており、フレーム外側のベアリングと固定されています。
そのため、木目に沿った形で木を使うことができ、フォークの強度が高くなるといいます。
木以外のパーツは3Dプリンターで成形したそうです。The Wooden Bikeはチェーンではなく、ベルトドライブを採用。
ベルトはチェーンより軽く、耐久性に優れるという理由を抜きにしても、Timmer氏にとってこの選択は自明のことだったようです。
なぜなら、ベルトには油を差す必要がないので、木の車体が汚れないため。自転車が好きじゃないと持てない目線ですね。
この自転車は世界に1台だけですが、Timmer氏は同じコンセプトでより大量生産に適した形にリデザインしようと取り組んでいるとか。
いつか発売されればぜひ、乗ってみたいですね。