伊予絣、備後絣とともに日本三大絣の一つとされる、久留米絣。そのはじまりは、一人の少女の手によるものでした。

農家の娘であり優秀な織り手だった幼い少女はある日、自分の衣類に付いた斑点を見つけ糸を解きました。

考察した結果、糸を括り防染した上で染色する方法「括り」を思いつきます。これは現在にも続く世界各地で行われる絣(かすり)の柄模様を織り出す技法でした。

括りとは?

糸の柄になる部分を別の糸で括り、防染する。しっかりと括ることで染料が際まで入り、柄がはっきりしたきれいな絣(かすり)ができ上がります。染色の際には解けにくく、しかし絣解きの際には解けやすいよう括ることが作業をスムーズにするポイントです。

150222-08
150222-13

世界各地に分布している模様を織り出す技術は、インドから広く伝わり、ペルシャから南ヨーロッパへ、中国や東南アジアの島々から琉球へと渡来しました。

しかし、久留米絣は大陸から渡来した技術でなく日常の中から生まれ、人々の創意工夫とともに絣として発展していったのです。

150222-14

久留米絣の完成に必要な時間は約3ヶ月、30工程。およそ900本の糸を扱います。

織機にかける前の下準備に多くの時間を費やし、作業の随所にさまざまな工夫がされています。

150222-09
150222-10
150222-12
150222-15

生地が織り上がり、湯通しして生地を収縮させ染料を定着させたら、最後の仕上げは天日干しです。生地へかかる負担を最小限におさえ、ハリのある風合いに仕上げます。

太陽光には殺菌効果もあるといい、昔ながらの乾燥方法なのです。

150222-11

そして久留米絣の魅力のひとつであるにじんだような柄模様。天候や気温などで変化する糸の伸縮率は、緻密にそろえた柄をかすかにずらし、織り上げた際のかすれやにじみを生みます。

150222-05
150222-07

もんぺや普段着に使われてきた背景から、久留米絣の色柄は素朴で飾らないデザインが多く見られます。

円や三角、四角、十字などの幾何学模様、草花、動物などの具象的な模様に分けられ、現在では伝統的な模様をアレンジしたものや、ファッション性の高い絣も生産されています。

150222-06
150222ness
150222ness-02
150222kasuri03
150222kasuri-02

綿素材の久留米絣の最大の特徴は、夏は涼しく冬は暖かいということ。

着れば着るほど肌に馴染み、柔らかく軽やかな風合いが生まれます。

1本の糸から何百本も集まり、柄を織りなし染色され、そして糸を交差させていくことで表れる色彩と柄模様。

その1本1本の糸には200年にもわたるその土地の風土、香り、関わる人々の想いが織り上げられているよ。

ご購入は久留米絣オンラインショップ、またはNESSへ。

kurume kasuri textile/久留米絣テキスタイル
NESS

この記事を気にいったらいいね!しよう

ROOMIE(ルーミー)の最新情報をお届けします。

あわせて読みたい

powered by cxense