多くのひとの家と向き合い、家に関する様々な情報を日々蓄積している建築家さん。
そんな家を知りつくしていると言っても過言ではない彼らが、自分の暮らしのために選んだおうちってどんなもの?
建築家さんご自身の家をご紹介するシリーズ第2弾です。(第一弾はこちら。)
こちらはハンズデザイン一級建築士事務所の星名岳志さん、貴子さんのお宅。千葉県船橋市にある72.24㎡のマンションを仕事場兼自宅としてリノベーションしました。
「グーグルマップで緑地帯を探して、その近くに建つマンションを探した」というユニークな家探しの末出会ったのは、公園に隣接し、カワセミも遊びにくる池と森が見える素晴らしい環境に恵まれたマンション。
リノベーションのメインテーマは、仕切らずに様々な場所をつくること。キッチンとゆったりとした玄関ホールをコアにして、北側をプライベートなエリアに、南側をパブリックなエリアに大きく分けました。
工事費は約1200万円。「できるだけいろいろな素材や設備を試してみたい、ということもあり、結果としてそれくらいかかりましたが、ふたりで一つ一つ吟味して選んだ結果なので納得しています」と貴子さん。
名栗加工を施したナラ材と大谷石を使った存在感のあるキッチンが広い玄関土ホールの正面に位置し、お客様をお迎えします。
トイレ以外に建具がないので見通しが良いこと、また、ルーバー天井により、視線が縦に伸びて広々と感じられますね。
トイレの壁上部には、光が入るようガラスを設置。
柱によって生まれたスペースは、うまく利用して小さなパントリーに。
家のちょうど中心にある収納は、キッチンと廊下、それぞれからアクセスできるようになっています。
側面をマグネット黒板塗装にし、メッセージボードとしても活用。
浴室は大きく位置を変更して北の窓側に。
ハーフユニットバスを採用し、天井は青森ヒバ、壁はシンプルなタイルとしました。
寝室と書斎はブックシェルフで緩やかに仕切り、部屋としては独立させていません。北側なので、1日中穏やかな光が入ります。
「仕事場も兼ねてはいますが、玄関を開けて仕事場がバンと見えるのは避けたかった。〝住まい〟であることを大事にしました」と、岳志さん。
希望通りの緑豊かな環境で、木のぬくもりを感じられる豊かな住まいと快適な仕事場を見事に両立させていますね。
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