夏の夜空を盛大に彩る打ち上げ花火。

落とさぬよう息をひそめて静かに楽しむ線香花火。

古い記録では室町時代から、花火は私たち日本人の夏の涼を感じる美しい風物詩。

そして、今では、日本国内で作られる国産の花火というのは希少なのだそうです。

そんな中、とことん素材にこだわった新感覚の線香花火「線香花火筒井時正」の線香花火の数々が話題になっています。福岡県八女市の手すき和紙を草木染めで丁寧に染色され、職人さんたちの手によって1本1本縒(よ)りあげられている線香花火は、とても美しい。

まずは「花々」。



八女の手漉き和紙、宮崎の硝煙、草木染めなど材料にとことんこだわり、線香花火の先を花びらのように広げ、束ねることで一束一束が花のように見えます。

そして、「蕾」。




一年を通して楽しめるよう、春夏秋冬をイメージした色で染められているそうです。

そんな線香花火は短い一生ではありますが、その中でも、様々な表情を見せてくれます。

実はこの燃え方1つずつに名前がついているそうなのです。

「蕾」




点火とともに、命が宿ったかのように酸素を吸い込みながらどんどん大きくなっていく火の玉。今にも弾けそうな瞬間は、さながら花を咲かせる前の「蕾」のよう。

「牡丹」




やがてパチッ、パチッと一つずつ、力強い火花が散り出します。称して「牡丹」。迷いながらも一歩一歩進んでいく青春時代を彷彿させます。火花の間隔は、徐々に短く…。

「松葉」




そして、勢いを増し、「松葉」のように次々と火花が飛び出します。結婚や出産、子供の成長、優美な火のアーチを眺めていると、不思議と幸せな出来事が重なります。

「散り菊」




火花が一本、また一本と落ちていく「散り菊」。静かに余生を送る晩年といえます。赤から黄に変わった火の玉が光を失った瞬間、線香花火の一生は幕を閉じるのです。

線香花火はワインと同じように、「熟成」によって味わいが深まります。時を経た線香花火は、どこかやわらかく、温かみのある火花を散らすのだとか。きちんと保存をすれば、ひと夏ですべて使い切らなくても、また、次の年に楽しむことができるということなんですね。

わいわい花火を楽しみ、おしまいには線香花火。

切なく儚いひと時の夢物語。

今年は、そして、来年もこの美しい線香花火とともに過ぎゆく季節を感じてみてはいかがでしょうか。

花々 [筒井時正玩具花火製造所]

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