GWは新刊の執筆に追われるFP山崎(@yam_syun)です。私の最初の書籍は重版がかかっていません。初刷りを強気で刷りすぎたのかもしれませんし、まだこれからかもしれませんが、重版という響きは物書きの憧れです。早ければ夏にもでる2冊目はぜひ「重版出来!」と行きたいところです。

さて、「重版出来!」というタイトルを掲げたコミックを今回は取り上げてみます。コミックの制作現場、セールスの現場をコミック化したオススメの一冊です。


■ 重版出来~じゅうはんでき、じゃなくて、じゅうはんしゅったい、と読む!

ビジネス書の広告(新聞の下部が定番ですね)では「重版出来」「たちまち重版」というようなコピーがよく踊ります。「よく売れている一冊です!」の目安です。

この「重版出来」を大胆にもタイトルに採用しているのが松田奈緒子氏の新作です。松田奈緒子氏といえば、かつて「えへん、龍之介。」をroomieでも「コミックで読む、文豪たちの恋バナ」として取り上げたことがある、力量ある作家のひとりです。

今回取り上げたのは、怪我をしてオリンピックへの夢を諦めた体育大の女子大生。次の人生で全力を傾けたい職場として選んだのは出版社の編集でした。人に感動を与える側のひとりになりたいと飛び込んだ出版社で「本を売りたい!」と取り組む熱いドラマが次々と繰り広げられます。

コミックが一冊「書かれる」までにはたくさんの労力がかかります。読み終えるのにはあっという間でも、描くほうは何日もかけて作っているわけです。また、書かれれば終わりではなく、コミックは「売れて」はじめてビジネスとして成立します。出版社も作家も、売れてはじめて儲かるわけです。そして、売れることがまた、次のいい作品を書く原動力になってきます。

1巻前半では「書く」ための熱い話、1巻後半では、多くの人の手に届くよう「売る」ための熱いストーリーが描かれます。いずれも「現場愛」に満ちあふれており、仕事っていいなあという気分になれるお話です。連休明けの自分の仕事にも前向きの力が手に入るような一冊です。ぜひ連休のうちに一読をオススメします。

ところで「じゅうはんでき」だと思っていたら、「じゅうはんしゅったい」って読むんですね。(一部編集者の知り合いは「え、『じゅうはんでき』、じゃないの」と言ってましたが)


■ 漫画家と編集者が登場するコミックはどれも名作ぞろい!

コミックスの編集者を題材にした漫画といえば、故土田世紀氏の「編集王」は出色の出来映えでした。マンガなのにマンガの編集者の生き様がひたすら出てくる面白さに当時、圧倒されたものです。

また、同じマンガの制作現場を描いた作品として、漫画家自身を中心に据えた「バクマン。」を外すわけにはいきません。「バクマン。」は声優として登場するヒロインを絡めて、アニメ化まで描いたあたり、新しいコミックの現場のお話だったと思います。途中の展開が盛り上がりすぎて、ハッピーエンドが物足りなくなったくらいでした。もちろん、バクマンの底本ともいえる藤子不二雄「まんが道」も未読であれば、GWに一気読みしてみたいところです。

そうそう、「ブラック・ジャック創作秘話 手塚治虫の仕事場から」は、いつも修羅場続きの手塚治虫氏から、いかに原稿を確保するか闘う編集者の姿が描かれていて、こちらもオススメです。作中に何度も登場するバー「」は今も看板を掲げているのですが、今でも入れるのならばブラックジャックの原稿を待ちながら職場近くで酒を飲むとか、やってみたいものです。

試し読みが以下からできますよ!

重版出来![小学館]
ブラック・ジャック創作秘話 手塚治虫の仕事場から[秋田書店]

この記事を気にいったらいいね!しよう

ROOMIE(ルーミー)の最新情報をお届けします。

あわせて読みたい

powered by cxense