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子どもにワクワクや楽しさ、悲しさ、教訓などを教えてくれる絵本。大人になって読んでみると、また違った印象を受けることもあるかもしれません。夜眠る前に、雨降りの日に、もちろん、晴れの日だって、絵本を読む時間は、きっと、貴重な時間となることでしょう。

というわけで、大人も子どもも楽しめる絵本の紹介をしていきたいと思います。
第15回は、にしのあきひろ作・絵 原案:タモリ『オルゴールワールド』です。

いつもは懐かしい1冊をご紹介していますが、今回はちょっと趣向を変えて、タモリさんの原案をキングコングの西野亮廣さんが絵本にしたという最新の絵本です!

ストーリーはこんな風。

「ちょっくら奇跡に用がある」
これが、50年ラッパを作り続けるおじいさんの口癖だった……。

空中帝国に住むカンパネラ少年は、ある日、自分の住む場所のはるか下の森に女の子を見つける。森には細菌がたくさんいるから、人間は暮らすことができないと学校で教わった、その森に、女の子は確かに住んでいた。

30歳になったカンパネラは、帝国の極秘任務で、森の地質調査を任されます。でも、彼の頭の中にあるのは、あの女の子。調査隊から離れて、大人になった女の子に会いに行きます。この森の住人たちは「好き」という言葉を知らない代わりに、空中帝国にはない、アンモナイトのオルゴールが奏でるステキな音楽という文化を持っていることを知りました。

空中帝国と森という、わかれてしまった世界をつなげるため、カンパネラは、奇跡を起こすことに決めました。50年かけて完成したラッパ。おじいさんになったカンパネラが起こした奇跡とは……。

この絵本は、5年ほど前に電話でタモリさんからもらった原案をもとに、キングコングの西野さんがストーリーと絵を担当。西野さんの絵本としては、3冊目になります。とにもかくにも、西野さんの繊細な画力に驚きます。

お話はテーマも壮大でページ数も多いので、絵本というよりも、童話、短編のお話を読んでいる感じかもしれません。まさに大人のための絵本。主人公の名前も、黒いペンで描かれたファンタジックな世界観も、日本の絵本というよりは、海外の絵本というようなイメージ。文章も日本語と英語で書かれています。

人が住む場所ではないと教えられた場所に女の子を見つけた少年が、大人になり、長い月日を経て、その場所に行き、彼女と交流をする。いろいろと話すうちにお互いが育ってきた環境の違い、考え方の違いから、一緒にいられないかもしれない、と思う少年は、自分が住む空中帝国に戻り、自分なりの方法で、彼女との世界をつなげようとします。

「異なる世界に住む人々がわかりあう、理解し合うにはどうしたらいいのか」
今、私たちが生きる世界も、まさに、その疑問の答えを出せないでいます。

未来はどんな風に変わっていくのだろうか。変えられるのだろうか。そして、そのためにどんな努力ができるのだろうか。

それは、私たち次第なのですよね。

 にしのあきひろ作・絵 原案:タモリ「オルゴールワールド」 (幻冬舎)

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