おうちこそ最高の映画館だ! 今週リリース or レンタル開始されたDVDからおすすめ映画作品をピックアップしてご紹介します。
『日本任侠道 激突編』
主演・高倉健、監督・山下”将軍”耕作という黄金コンビによる東映任侠映画の最末期作、VHSも廃盤だったのですがついにDVD化でリリースです! 実質、健さんの着流し姿が見られるのはこの作品で最後。この後ヤクザ映画は『仁義なき戦い』シリーズを代表とする「実録路線」へと移行していきますが、その主要キャストとなる渡瀬恒彦や北大路欣也などの若手(当時)も本作には出演し、存在感を放っています。本作のラストで菊の刺青を背負った健さんの背中が真っ赤な血溜まりに倒れこむのと一緒に、時代劇の流れをくむ勧善懲悪の「任侠映画」もその最期を迎えました。
『荒川アンダー ザ ブリッジ THE MOVIE』
『聖☆おにいさん』でも有名な中村光原作の同名コミックが、アニメ化&テレビドラマ化を経て実写映画化。河川敷を不法占拠して暮らす個性豊かなキャラの面々を、小栗旬や山田孝之といった有名芸能人のみなさんが嬉々としてコスプレしつつ演じています。全キャラとも実に本格的なコスプレですが、鉄郎&鉄雄の鉄仮面兄弟はとくに再現度が高め。「最初の撮影で仮面を見た時『すごい、本物だ』と思いました」という中身の子役の子の発言に不覚にも萌えました。
『トロール・ハンター』
今年の掘り出しモノ傑作バカ映画が早くもDVD化! 「北欧で伝説の生き物とされてきた”トロール”は実はノルウェーに実在しており、政府によって隠蔽されている」という前提でトロール・ハンターに密着した告発ドキュメンタリー映像。『ブレアウィッチ・プロジェクト』で有名になった「モキュメンタリー」の手法による作品です(なぜか音楽がメタルなところが北欧っぽい)。出オチの一発ネタ映画でしょ、と思いきや大変良くできた笑える良作で、なんと『ホーム・アローン』『ハリー・ポッター』シリーズ等の超売れ線プロデューサー、クリス・コロンバス製作総指揮にてハリウッドリメイクが決定しているんだとか。正気か!?(褒めてます)
『戦争プロフェッショナル』
『赤い靴』『戦争と平和』などの撮影監督をつとめ「テクニカラーの父」とまで呼ばれた名カメラマン、ジャック・カーディフの1968年監督作がDVD化。内戦中のアフリカ・コンゴを舞台に、プロの戦争屋集団である傭兵軍団が暴れまくります。激しい流血&殺戮シーンと男くさい俳優陣、ビビットな色彩の画面構成にシビれるバイオレンス・アクション映画の大傑作。近年クエンティン・タランティーノは『イングロリアス・バスターズ』で本作にオマージュを捧げまくっています。
それでは皆さま、いえなかシネマで良い週末を!