
大きめのお鍋を用意して、冷蔵庫にある野菜をぽんぽん入れるだけ。具だくさんのスープは、まさに働く女性のお助け料理だと思っています。
でも、レシピがマンネリ化してくるのも事実(笑)。ということで、今回ご紹介するのは、具だくさんスープのレシピがぎっしり詰まった一冊。讀売新聞の医療サイト「ヨミドクター」に掲載されたレシピをまとめたスープ本『心と身体を整える健康ごちそうスープ』です。
たかがスープですが、されどスープ。
これまで取材してきた東洋医学の先生方は、口をそろえてスープをすすめてくださいました。仕事で帰りが遅くなった夜、何を食べようか迷ったらスープの出番です。生野菜をもりもり食べるのは大変だけれど、スープなら水に溶けやすい野菜の栄養素まで、まるごといただくことができちゃう。しかも、カラダをあたためてくれて、消化の負担も少ないから翌朝もスッキリ……と、本当にいいことづくめなんですね。
この本には、「健康」「美容」「ダイエット」の3つのテーマごとに、44ものスープレシピが紹介されています。トマト系、豆乳系、和風、アジアンなどなど、さっぱり系からしっかり系まで網羅されているので、その日の気分と体調に合わせたチョイスも楽しめそう。
というわけで、とっても実用的なレシピ集なのだけれど、ふと目に留まったのがコラムにあった「栄養素は、“量”より“質”で摂ってほしい」というフレーズ。
サプリメントではなく、命ある食事こそが身体を作るのだと、著者の五十嵐豪さんは言います。栄養素というと、なんだか単位みたいで味気ないけれど、私たちが日々いただいているのは、太陽の光を浴びて大地に実った生命なんですよね!
そしてその生命によって身体はつくられていく。そう思ったら、やっぱり食事はないがしろにできません。お手軽簡単なスープレシピ満載の本書、ぜひ毎日の献立に活用してみてください。
著者:五十嵐豪(いがらし・ごう)
しかない料理研究家。大学生のころ所持金4万円、コネ、経験なしから独立。コンセプト&シチュエーションをレシピ制作に導入し、「恋レシピ」「しかないレシピ」など独自のジャンルを開拓する。広告を中心に100社以上のレシピコンサルティングをおこなう。テレビ番組、CMのコーディネートや撮影スタイリングなど食のよろず制作をする株式会社フードクリエイティブファクトリーを設立。社員3人で朝昼晩の食事を共にしながら活動中。
text by やまもと きお
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出版社勤務時代に、雑誌『consious』を創刊し、 ヨガやオーガニック食品など、ナチュラル志向の読者を対象にした刊行物の編集・ライテイングに携わるようになる。 現在は、女性向け実用書や小説といった書籍編集をメインに、雑誌「クーヨン」(クレヨンハウス刊)などで執筆中。 最近編集した本には、t.o.L『Wake up!! TAMALA』、蓮村誠『みんなのおしり相談室』がある。