
これは女性にとって、永遠の願いかもしれませんね。そして、なるべくならカラダに良いものを! そんな「都合のいい」スイーツの代表格なのが「メープルシロップ」。
パンケーキやワッフルにたっぷりかけるイメージからは、想像がつきませんが、メープルシロップは、砂糖などと比べると血糖値をあげにくく、カルシウムはハチミツの40倍。
カリウムも豊富でむくみ解消にも優れ、ビタミンB1、B2など、脂肪の代謝に欠かせないビタミンやミネラルを豊富に含んでいるのです。さらに、メープルシロップには、50種類以上の抗酸化物質が含まれていて、アンチエイジングにも効果的。有効成分が何でも揃う、スーパーフードの有力候補食品でもあるのです。
安心して、積極的に日常の甘味として取り入れたいですね。
メープルシロップは、カナダ南西部から、アメリカ北東部にかけてのメープルの原生林で生産されます。3月下旬?4月下旬頃、長い冬をたえ抜いた砂糖楓からは生命力溢れる樹液が採取され、それらを煮詰めて水分を蒸発し、濃縮されてできた天然の甘味料が、メープルシロップなのです。
メープルシロップというと、カナダ産が有名ですが、そのお隣アメリカのバーモント州も、メープルシロップの最大の生産地。バーモント州では特に等級が州の法律によって制度化され、添加物や保存料が少しでも入ると、バーモント産メープルシロップと名乗ることはできないのだそうです。
ですから、バーモント産メープルシロップは最高級の品質を示すブランドともいえます。
しかも他の産地で作られたシロップよりじっくり煮込むので、バーモントで作られたシロップは濃度があって同じ容量でも重さが違うそう。
メープルシロップにはグレードというのがあります。
バーモントは特殊で、アメリカ統一グレードと表記は同じですが、決め方が異なるそうです。(カナダとももちろん違います)
バーモントのグレード付けはこちら
(1)Vermont Fancy:明るい琥珀色で軽い味 パンケーキやアイスクリームなどに最適
(2)Vermont Grade A Medium Amber:もっともポピュラーなタイプ
(3)Vermont Grade A Dark Amber:濃い琥珀色で、コーヒーなどに
(4)Vermont Grade B:最も濃く、料理などに
このように、収穫時期によってシロップの色と濃度が違ってきます。
メープルシロップの苦手な人は、さらっと軽い甘さの1番のファンシーがおすすめ。反対に,スモーキーな濃い味が好きな人は、4番のグレードBを試してはいかがでしょう。
ちなみに、あの「バーモントカレー」はバーモント州を訪れた食品会社の社長さんが、バーモントの産物、メープルシロップの栄養価値に感動して商品名にしたのだそう。「リンゴとはちみつ……」ではなく、実際はメープルシロップだったのです。州の名前が商品名となったのは、バーモントカレーが初めてなのだそうです。
今年の、長かった冬に体内に溜め込んだ要らないものを、春のめぐみ、メープルシロップで一掃しませんか?
取材協力:バーモント州政府観光局,バーモント州政府観光局
text by 松田朝子
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旅行作家・トラベルジャーナリスト。日本旅行作家協会所属。旅と女性のよりよい関係を追求することから、国内外のアンチエイジング、ビューティーなどを研究。女性旅行作家たちのサイト「女性の旅研究会」管理人。著作「旅先だとどうして彼は不機嫌になるの」(自由国民社刊)