Photo byTomBorowski

ゴールデンウィークとは言っても、人によっては新しい年度が始まり、新しい環境に馴染み始めて一ヶ月のこの時期。連休明けには「頑張ろう!」と元気が出るいえなかGWを過ごしたいですよね。

というわけで、「なんだか元気が出るDVD5選」をお送りします。この「なんだか」という表現、ポイントです。見ると単純にすっきりするというものではなく、あくまでも「なんだか元気が出る」という、じわじわと底力を強化してくれるような微妙な位置付けと見どころを紹介します。今年も頑張って行こうかな、自分も頑張ってみようかな…!という気持ちの切り替えに、ゴールデンウィーク中のいえなかをぜひ楽しんでください!

■『ラーメンズ第16回公演「TEXT」』

実はわたくし、ラーメンズが大好き。たった2人で織りなすステージは笑いだけではなくアートでありロジックでありヒューマンでありファンタジーでもあります。中でもこの「TEXT」という公演は、日本語という特異な言語の持つ面白さを最大限に引き出している、珠玉のコントが詰まった公演で、その完成度の高さになんだかじわじわと力がわいてくるのを感じます。こんなアーティストが日本にいるということを誇れる、と感激した一枚です。

■『ザ・マジックアワー』

言わずと知れた、日本が誇るコメディー映画監督・三谷幸喜氏のエンターテインメント・ムービー。なんといってもあの硬派な俳優である佐藤浩市が、おバカな役どころを演じているのが非常にイイ。そのおバカっぷりがすごくて、現実社会ではありえないような設定であるとはいえ、「こんなにおバカでおめでたくても、なんだか幸せに生きていけるんだな!」と、不思議に元気がわいてきます

■『プラダを着た悪魔』

女性からの支持が高い、ポジティブ・シンキングな一枚。仕事に対する真剣さを見事に表現していると思いますが、個人的にこの作品で感じたのは「世の中の流行というのがどのようにして作られるのか」を学べることです。つまり、社会の中で「常識」と思ったり「みんなそうだよ」と信じてたりすることが、実際にはブランドやマスコミによって作られたものであり、自分の個性から出た好みではなく、他者に植えつけられた流行である可能性がある、というところに気付かされたこと。売れるものを作ることと売りたいものを売ることは違う! という、ある意味反面教師的なところも含めてグッドな作品です。

■『ガタカ』

テーマもストーリーも比較的重いです。でもこの作品は、どんなにシステマチックな社会体制になろうとも、どんなに機械的にすべてが管理されようとも、最後はやっぱり人間なんだ、最後はやっぱり希望なんだ、ということを教えてくれる、良い意味でどんでん返しがあるところが素晴らしい。人生の選択という意味で、対照的な2人の人物。どちらの気持ちもわかるようで、そのどちらも切ない。この世界が現実だったら、果たして自分も希望を保てるだろうか? 強い決意を抱けるだろうか? と考えさせられる、感動の一作です。

■『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』

2009年6月に急逝したキング・オブ・ポップ、マイケル・ジャクソンによって、死の数日前まで行われていたコンサート・リハーサルを収録したドキュメンタリー。マイケルの素晴らしさもさることながら、この映画は「マイケル・ジャクソン」という軸を中心に、ダンサー、シンガー、スタッフが一丸となって一つのプロジェクトを実現するために本気を出している記録映画とも言えるでしょう。かかわる一人一人が本当にプロフェッショナルで、真剣にステージに向かっているその姿は、「自分がほんの一部しかかかわっていないように思えても、パーフェクトな仕事をこなすと素晴らしいものができるんだ!」という気持ちにさせてくれる、身の引き締まる作品です。

読者の皆さまも、「なんだか元気がわいてくる」という映画や舞台がありませんか? ぜひともコメントしてあなたの元気の源も教えてください!

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