自宅兼事務所を神楽坂にかまえて10年目のFP山崎(@yam_syun)です。新宿区神楽坂は都内のど真ん中ながら、石畳の粋な街並みに、うまい酒と肴の店がたくさんあるいいところです(飲みに出てしまうと仕事にならない危険地帯でもありますが)。

さて今回のいえよみコミックレビューは、江戸情緒の残る倉敷を舞台とした一冊、『めくりめくる』をご紹介します。

■美観地区倉敷を舞台とした、高校生の群像劇を楽しむ

倉敷と言えば江戸時代から続く白壁と川の流れが美しい、美観地区として有名な観光地です。そんな街並みを背景に、地元高校生たちの群像劇が描かれます。クラスであまり友達が作れない女の子、親友との関係の変化、万年優等生の初めての授業エスケープ、つきあい始め直前のカップル、といった高校生のストーリーが、倉敷の風景と共に描かれます。とはいえ、高校生の日常生活ですから、舞台は必ずしも名所旧跡ばかりではありません。駅前商店街や、地元の公園、駄菓子屋などが混じるのがまたいい効果を出していて、上手に日常感を感じさせます。

めくりめくる』は倉敷の空気と、高校生活のみずみずしさがバランスよく描かれたおすすめの1冊です。

■舞台である倉敷とタイアップするコミック

めくりめくる』では倉敷市観光課とのタイアップが行われているのもおもしろいところです。過去にはガイドマップやクリアファイルの配布が行われていましたし、現在も、3巻発売を記念した「春の『めくりめくる倉敷』フェア」が行われています。こちらもポストカードとクリアファイルがもらえるようです。

最新刊の3巻では、倉敷市に本社がある桃太郎ジーンズ(ここのジーンズは履き心地の良さで有名)が協力して、デニム製ブックカバーがついています。初回限定版のみの特典なので購入するなら今のうちです。こういう地元企業とのタイアップもおもしろいです。私もこの限定版を買いましたが、大事にしすぎるあまり、まだ一度も持ち出していません。穏やかな天気の午後の散歩にぜひ、使ってみたいものです。

聖地巡礼という言葉はあまり好きではありませんが、いつか倉敷にも遊びに行きたいところです。

■田舎の高校生はコミックの格好の題材

田舎の高校生ライフというのはたぶん、当事者は早く脱出したいつまらない生活なのでしょうが、物語としては絶好の素材です。これに映画撮影とか部活がからめばほぼ鉄板です。2012年1~3月にテレビ放映されていた『あの夏で待ってる』は、軽井沢の田舎×高校生×映画撮影×宇宙人、というセットメニューで、さわやかな自然と、好きな人との思いのすれ違いがていねいに描かれていました。現在Blu-rayディスク版が発売中で、コミカライズも進行中です。昨年放映されたアニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』では埼玉県秩父市が舞台でした。

個人的にはMEIMUの『kiss.』という古い作品が大好きです。都会から田舎に転校することになった主人公と、田舎の映画館の一人娘との恋愛の始まりが、都会で作った自作映画と田舎で撮る自作映画の対比とともに上手に描かれています。20年前のコミックですが今でも書架に大事に残してあり、時々読み返す一冊です。

ソファに落ち着き、明かりを落として、『めくりめくる』を読みながら、失敗だらけの青春時代を思い出してみるのもいいかもしれません。

この記事を気にいったらいいね!しよう

ROOMIE(ルーミー)の最新情報をお届けします。

あわせて読みたい

powered by cxense

Ranking