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Photo by Gael Martin

いよいよ今年も始まりました、ゴールデンウィーク。山だ! テーマパークだ! ドライブだ! 行楽だ! と色めく声には目もくれず、自宅でのんびり過ごしたい全国1000万人のいえなかGW派の皆さま、お待たせいたしました。roomie編集部とライターによる、自宅GWを楽しく過ごすアイテム紹介シリーズ「いえなかGW満喫」。第1回目は、編集長常山による一気読みに最適な名作5選。個人的な趣味に基づくセレクションではございますが、いずれも手に入り易いよう文庫版書籍を紹介いたします。

■『遠野物語・山の人生』

零戦燃ゆ』のほうではなく、日本の民俗学を切り開いた、官吏のほうの柳田國男の代表著作。角川文庫、新潮文庫からも出版されていますが、『山の人生』も収録されている岩波文庫版がオススメです。遠野物語に語られている民話を読んでいると、それが生活のなかで必要とされた情報だったのが、わずか100年あまり前だったなどと気づかされて、感慨深い思いに浸れます。生活スタイルなんて意外とすぐ変わるもんですね。

■『吉里吉里人』(上・中・下)

井上ひさしの大著。単行本は枕にちょうど良いサイズ・厚みでありますが、ここで語られるのはわずか数日の出来事。東北の小さな村が独立するSFストーリーを主軸に、荒唐無稽な話なはずなのに、著者の博識と巧みな口上とが説得力をもたらして、ぐいぐいとその世界へと引きこんでくれます。夜を徹してぐいぐい読み進めてしまうので、連休を使って一気に読むのをオススメします。

■『ひらがな日本美術史』

理屈の王様・橋本治による、弥生時代から現代までの美術史総まくりシリーズ。もともとは『芸術新潮』での連載でした。概説的な日本美術史を読み解きたいのであれば辻惟雄氏監修の『カラー版 日本美術史』あたりがオススメですが、日本美術の通奏低音を聞きたいという方には『ひらがな日本美術史』シリーズを推します。個人的には「各論はわかるのに、総論としてとらえようとすると途端に雲散霧消」すると理解している橋本節を、読み返しながらのんびりと読み進めるのは、GWが一番ですよ。

■『ロートレック荘事件』

日本SF界の巨匠・筒井康隆の名作の一つ。2時間ドラマを見なれていると、フラグって丸見えじゃないですか。最初はそんな感覚で読み進めてしまうのです。でも、最後に「そう読み進めざるを得ないよう誘導されている」ことに気づかされて驚愕する、一粒で二度おいしいというか、目からウロコが落ちる快感というか、快活な気分で「騙された!」と叫びたくなる読後感の一冊。

■『与太郎戦記』

我が国ではあたくし一人でおなじみの、春風亭柳昇師匠のリアル戦記。戦記物の名作には『俘虜記』や『戦艦大和ノ最期』など数多くありますが、噺家の見た軍隊生活が本になったのは、我が国ではこのシリーズだけではないかと思います。これを読んでから柳昇師匠の落語を観ると、より話の深みを感じられるかもしれませんね。

かなり偏った名作選でしたが、読者の皆さまからのオススメ作品がありましたら、ぜひコメントで教えてくださいませ。

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