2つの家を1つに。狭小マンションの活かし方 #かしこい都会の家

1室の広さ約30平米未満という小さめスペースも、2室になれば広くなります。

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渋谷の築50年を超える鉄筋コンクリート造の集合住宅をリノベして、2室分を1軒にした「並木橋の連続居」。古いビルが抱える「空家問題」に一筋の光を投げかけていて、リノベーションがなし得る現代の新しい住まいづくりとして、大注目ですよ!

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連続する2室。もとから施主の家族3人が暮らしていた1室は、50年前の内装のままの状態。隣のもう1室は、以前オーナーがワンルームにリフォームした空き部屋。

空き部屋を借りて、2室を1家族が使用する「1軒」の住空間としてリノベーションし、暮らし方から一緒に考えてほしい……。そんな施主の要望に応えたのは、フジワラテッペイアーキテクツラボ一級建築士事務所(FUJIWALABO)です。

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2室を1軒にする、と言葉で述べれば簡単に思えますが、このケースで特徴的だったのは、それぞれの部屋の「スケール感」がまったく異なっていたということ。

家族がもともと住んでいた部屋は、欄間によって3つの領域に分けられていました。

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欄間下は1,750mmという古い建物によく見られるスケール感。しかも欄間には空気穴が開けられており、風通しのよさへのこだわりが感じられました。

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それに対し隣の部屋は、欄間がさっぱり取っ払われたワンルームで、見た目のスケール感がぜんぜん違ったのです!

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そこで考えたのが、「断続的なワンルーム」というコンセプト。オリジナルのディテールはそのままに、素材や色を「1軒」の住まいとして揃え、2室の違いに応じた内装を定めていきました。

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2室を隔てるベランダの仕切り板を撤去し、木の板を敷き詰めてウッドデッキ風に装飾。「異なる2室」の印象は払拭され、1軒の住まいとして見事にリノベされたのでした。

「古くて狭い」ハンディキャップを、2室借りてリノベすることで1軒として用いるこのコンセプトは、これからの都会での暮らし方と住まい選びに、大きなヒントを与えてくれている気がします。

並木橋の連続居 [FUJIWALABO]

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